改めましてキャトルのご紹介



23/01 ルノーキャトルは、ビートル、Tフォードに次いで史上第3位の単独モデル製造台数を誇る名車です。
と言っても、日本では正規輸入台数が極めて少ないせいもあり、かなりマイナーな存在です。
今でこそ、フツーにフランス車を街で見かけるようになりましたが、キャトルの時代は外車と言えばヤナセモノしか走っていない時代でしたからね。
キャトルは、簡単に言うと、シトロエン2CV対抗という存在です。確かにFFレイアウト、不思議なシフトパターン、フワフワな乗り味など、2CVに似ています。
実際に乗ってみると、とても運転しやすく、ありとあらゆる部分がチープであることに目をつぶれば、快適な乗り物です。水冷なのでヒーターも効きますし。
23/02 シトロエンDS20もそうでしたが、このキャトルもアクセルを踏んで加速していくときのトルクの出方がとてもおおらかです。
じわーっと加速していく感じは昔のフランス車共通のものなんでしょうか。(え?あちこちへたってるから??)
MG1300やライレーエルフも4気筒水冷OHVのFFですが、アクセルを踏んだらすぐ加速する感じでした。
一方、アルファロメオのスーパーやGT1300はDOHCのFRなのでレイアウトの違いはあるものの、運転がもっと忙しいというか、オートバイに近い感じでした。
私は、このフランス風味が好きですね。よく、2CVは遅くてうるさいけど、遠くまで走りたくなる、と聞きますが、フランス車の乗り味がそんな気持ちにさせるのかも知れません。
23/02 カングーの先祖です。
ちょっと背の高いヴァリアント(日本ではライトバン)ってボディ形状は、カングーに受け継がれています。
リアのハッチがカングーみたいに観音開きだったらもっと良かったんだけどなー。
23/02 フランス人はプラスチックにも敬意を払う。
プラスチックはあくまでプラスチックであることを尊重し、木目シートを貼るようなことをしないのがフランス流。
ただ、建付けが悪く、ピタっときまってないので、振動でギシギシ言います。こういうところが許せない人はフランス車に乗れませんね。
シトロエン2CVと同じように、水平に動かすシフトノブです。慣れると使いやすいですよ。
23/02 水冷OHV直4エンジン。
極フツーの1100cc直列4気筒水冷エンジンですが、フツーと違うのはミッションが前(進行方向)にある点です。
このレイアウトになったのは、RRの4CVのエンジン&ミッションを、FFにするためそのまま前に移動させたから、と言われています。そのため、シフトレバーのリンケージがバルクヘッドを貫通し、エンジンを飛び越えてミッションまで達しています。
23/02 クラッチはワイヤー式です。
ブレーキはサーボ無しの油圧式です。写真中央にブレーキマスターとリザーブタンクが映っています。
その手前、一見スピードメーターケーブルのように見えますが、クラッチワイヤーです。ワイヤー式なので、クラッチマスターが抜ける心配は無用です。
23/02 チャイルドロックも付いてます。
真鍮色をしたマイナスネジの頭みたいな丸いものがチャイルドロックです。
最初気づきませんでした。
ドライバーで回したら、チャイルドロックであることがわかりましたが、指で簡単に回せないので使い勝手はイマイチ。



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