たまにはこんな車はいかが?

1988年式パンサーカリスタ2.8
設計と架装はイギリス。総アルミ製のボディワークは韓国。エンジンとドライブトレーンはアメリカ(正確にはヨーロッパフォード) という、多国籍マシン。
漫画みたいな車だが、造りはしっかりしていて、ドアのチリなんかもピタリと合っている。
980kgしかない車体を2.8リッターのV6エンジンが引っ張るのだからじゃじゃ馬なんじゃないかと思いきや、至ってフツー。
エアコン効くし、ATだし、見た目以上に運転しやすい。
3ヶ月という短いお付き合いでしたが、シャレで乗るにはいい車だと思います。


年式:1988年
エンジン:(プッシュロッド2800cc V型6気筒)
ミッション:3速AT
全長:3720mm
全幅:1720mm
全高:1270mm
重量:980kg


17/3 まるでクラシックカーだが、それは見た目だけ。 しかし、よくあるキットカーのように、元ネタがあって、それをベースに切り貼りした車ではなくボディは独自設計。
パンサー・ウエストウインズ社と創業者のロバート・ジャンケル氏について、詳しくはWEBで調べてね。
17/3 ヨーロッパフォード製V6 2800ccエンジンにはドイツソレックスのダウンドラフトキャブが載っている。 組み合わされるミッションはアメリカ伝統的な3速AT。エアコンは付いているがパワステは付いていない。
17/3 ガレージ保管とはいえ、長年放置されていたため、エンジンルームは埃まみれ。タペットカバーから大量のオイル漏れがある。 ガスケットを交換するだけなのだが、ヨーロッパフォードのパーツなんてどこにあるんだ??
調べてみると、ヨーロッパでは一般的なエンジンでFord Cologne V6 engineと呼ばれているらしい。コロンエンジン? 何やらイイ匂いがしそうだが、CologneはドイツのKoelnの英語表記。ケルン工場製という意味。
ここまでわかれば、パーツ探しも簡単。
17/3 内装
オリジナルステアリングはクラシックな雰囲気の全くないプラスチック製なので、ナルディウッドに交換。
17/4 さあ、いよいよエンジン始動。
あっさりかかると思ったら、始動不良。加速ポンプが働いていないようなので、パーツクリーナを吹き込んでスタータを回すとエンジンがかかった。 かかったのはいいが、今度はキャブがオーバーフローしている。チャンバーを開けたらゴミが混入しておりチェックバルブに引っかかっていた。 オーバーフローは治ったが、加速ポンプが働かないのは治らなかったので、キャブレストアで有名なテクニカルトート神奈川に依頼。
17/5 待つこと1ヶ月。新品以上の状態になって帰ってきたキャブ。最高のコンディションだ。
17/5 交換されたパーツ類。加速ポンプの不具合修理だけでなく、バタフライの摩耗があったので、交換してくれたそうだ。
これぞスペシャリストの仕事。

一通り修復が終わり、次のオーナ捜しはエンスーの杜に依頼した。 エンスーの杜は、これまで何度もお世話になってきたが、ヒストリックカーの売買において強い味方だ。


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